スイスの街角

とうの昔に何度か観てたはずなのに全く記憶がない「ゴジラ」。 

「水爆から生まれた」という今だったら読売、産経、原発推進派議員によって上映禁止になること請け合いの世界初反核怪獣映画。 

これがなんと、歩いて行ける距離の図書館にあった。 

税金の取られ甲斐があったというもの。 

DDラボの口コミを調べてついでによった図書館。

たまたまだけれど、原発巨人軍とヤクルトの試合を観ながら「ゴジラ」も同時観賞。 

今となっては、「主役の地球人間側怪獣が地球侵略宇宙人、自然破壊怪獣と戦う」のが定番になってるが、最初の「ゴジラ」は全然違う。怪獣はゴジラ一体しか出ない上、人類の敵。水爆実験のせいで蘇り、東京湾岸上陸、放射能撒き散らし。 

現在、すっかり陳腐になってる「愛と平和」のためには戦わない。 

憲法九条守れ、でもない。 

 

ところで被爆国日本の反核運動は「核分裂」「核融合」による原爆水爆に反対するためのものだったが、核をなくす前に自分達が分裂してしまった。「原水協」、「原水禁」にその後も「融合」はない。 

「ソ連の核は良い核、革命のための核は大賛成。アメリカの核だけ反対」と言い始めた共産党と「核全部反対」の社会党が爆裂してしまったのだ。「反戦」「九条死守」なのに自分達は争うのが、内ゲバがお家芸。 

 

反核運動がまぬけだからといって無論推進派万々歳、どんどん使用済み燃料増やしましょう、放射能万歳、というわけにもいかない。 

奴らが幅を利かせれば、国も民族も亡くなるし、東京湾岸に住み込んじゃう連中同様、「自殺自滅派」は多い。が、あと十年位は行きたい、自分が死ぬまではまともな環境でいたい、という人間も多いのだ。 

 

読売は産経、自民党と組んで原発を最初から事故後まで推進し続けて来たけれど、よりによってゴジラ松井は巨人の監督になるという。 

 

松井自身は良い選手だったし、恨みもないけれど、「水爆から生まれた日本を放射能だらけにした怪物」がニックネームになってしまうとは。 

もし中日の四番だったら反核急先鋒だからうまくいった。 

かどうかわからないけれど、反核にしろ、推進にしろ、全員が立派でもなければ、全滅でもない。 

 

以前は「人類すべからく維持発展を望むのが当たり前」と思ってたけれど見渡すに結構「自滅派」は多い。 

 

ゴジラは松井個人ではなく、読売だったり産経だったり、電力会社だったのか。ビル、拠点が胴体だとすると、放射能撒き散らし、は紙、電波を使ってやってるわけだ。 

原発被害はゴジラが壊した街、殺した人数より遥かに多い。 

 

冤罪の「松川事件」にしろ水爆の「ゴジラ」にしろ白黒映画の時代の課題が今だ人類を脅かす。 

人類ってーか、議会制民主主義、法治主義の破綻は昔も今も、膿はいまだ、傷口ふさがらず、ということか。 

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